LINE WORKSを導入すると起きる「スピードの変化」の三段階

2018.03.19

こんにちは、長橋です。
ワークスモバイルジャパンでカスタマーエクスペリエンスを担当しています。
普段はLINE WORKSの導入事例の取材という形でLINE WORKSを導入していただいたお客様にお話をうかがい、ストーリーを世の中に発信するという仕事をしています。

 

導入事例の取材で、LINE WORKS導入後の効果として最もお聞きするのが「スピードが上がった」というお声です。曰く、「タイムリーにやりとりできるからスピードが上がった」「とにかくスピードが圧倒的に速い」「一番変わったのがスピード」等々。情報システム部門の方、現場でお仕事されている方、経営者の方問わず、ほとんどの方から出てくるのがこの「スピード」という言葉

 

えっと、「スピードが上がった」って、一体何のスピードが上がったんですか?

 

詳しくお話を聞いていくと、導入がうまくいっている企業で起きる「スピード向上」には、いくつかの種類と段階があることが分かってきました。今回は、この「スピードが上がった」の中身を整理してみたいと思います。

 

コミュニケーションのスピードが上がった

 

既存のコミュニケーションツールをチャットに置き換えたら、速くなった

これは一番わかりやすい、そして最初に出る効果ですね。PCメールの連絡をスマホのチャットに置き換えたら、すぐに連絡がつくようになり、レスポンスが速くなって、話が早く進むようになった。あるいは、電話での連絡をチャットに置き換えたら、折り返し待ちがなくなり、待ち時間が減って速くなった。以前は部長の外出や会議が終わるのを待って、対面で行っていた確認を、チャットに置き換えたら、スキマ時間に返してくれるようになったので、返事が速くなった。ビジネスチャットを社内に導入するとわかりやすく速くなるのは、間違いなくこの部分と言えるでしょう。

 

連絡先を聞く・紹介してもらう手間が減ったから、速くなった

社員間のコミュニケーションを考えた時に、意外と大きいのが実はこの点です。社員の連絡先がきちんと社員名簿として電子化され、常に最新の状態が全員に共有されているという企業は、実はそれほど多くないのではないでしょうか?そのため、誰かに連絡を取りたい時、社内であっても、同じ部署の誰かを介してでないと連絡先が分からない、ということがあったりします。

 

また、店舗や現場のスタッフの場合、会社のメールアドレスを個人で持っていないということも。代表電話や代表メールアドレス経由でないと連絡ができず、個人への連絡がなかなか行き届かないことがあります。災害時の安否確認や、庶務手続きなどの連絡、研修や人事に関する連絡など、個人あての連絡が取れず、遅れてしまうということもよくあるケースです。

 

そうすると、何が起きるでしょうか?個人のチャットツールやメッセンジャーが業務連絡に使われるということが起きてきます。いわゆる「シャドーIT」という問題です。ですが、個人のツールはあくまで個人間で連絡先を交換しなければつながれないため、誰かに今すぐ連絡したくても、IDを聞いていいかどうか躊躇したり、交換の手間がかかってしまうため、余計に時間や手間がかかってしまうということが現場で起きがち。

 

そんな時に、全員の連絡先が登録されていて、すぐにいつでも誰にでも連絡ができるツールを入れると、まず「連絡が必要になった時、連絡先を聞かなくても、必要な人にすぐに連絡が取れる」という状態になります。だからやりとりが速くなるんですね。コミュニケーションには「相手の連絡先を知る」「連絡を取る」「相手から返事がある」の3ステップがありますが、この最初のステップを省くことができるだけで、スピードはかなり速くなります。

 

新しい方が入社しても、どの組織にいるかすぐに分かりますし、お互い躊躇しながら連絡先を個別に交換するというステップも必要ありません。スマートフォンの通知で素早く状況把握もできます。(株式会社 インターメスティック様)

 

個人のLINEやFacebookと違って、いちいち連絡先を聞かなくても社内の誰とでもつながることができるので、連絡が取りやすくなりました。会社全体のコミュニティ感が醸成できて、心の距離感が近くなったと思います。仕事もしやすくなりました。(認定NPO法人カタリバ様)

 

LINE WORKSを社内に導入してメンバーが使うようになると、1ヶ月程度で「コミュニケーションのスピードが速くなった」という効果を実感される方が多いようです。

 

業務のスピードが上がった

 

コミュニケーションのスピードが速くなると、どうなるでしょうか?やりとりが速くなることで、業務のスピードが上がり、結果として質が上がる、業務上の成果が出るという段階がやがて訪れます。

 

社内稟議をLINE WORKSで行うようになってから、見積の承認スピードが圧倒的に早くなりました。今までは紙ベースで見積書を作成し、メールに添付して、申請者から順に上申していました。(中略)PCを開かなくて済むので、出張中も承認スピードが上がりました。1週間かかっていた見積承認が、今では早ければ数時間で終了します。(株式会社宮山技術研究所様)

 

これまで1件につき10~20分くらい要していた応援要請については、LINE WORKSを導入してからはだいたい5分以内にレスポンスがあり、調整が完了するようになりました。(中略)応援の手配が間に合わずお客様をお断りするようなケースが以前よりも減ってきたと思います。(株式会社グローバルスポーツ医学研究所様)

 

今までは、たとえば新しいキャンペーンを始めたあと、途中で方針を変更し、お客様への訴求内容を変更するという際には、電子メールで変更の指示を送っていました。それが店長に伝わるまでに半日かかり、そこから現場の営業マンに指示が伝わるには、さらに半日。合計で1日かかっていたわけです。それがLINE WORKSになると、2時間くらいで現場の社員に変更内容が伝わるようになりました。つまり、新しい訴求内容での営業を6時間早く始められるということです。これはすごいと思います。(愛知日産自動車株式会社様)

 

実は、LINE WORKSのウェブサイトに「導入事例」として掲載しているものの多くが、この「業務上の成果」に焦点に当てたものです。

スピードが速くなるということは、単にコミュニケーションが効率化されるだけではなく、業務のスピードが上がることに直結します。その結果、意思決定スピードの向上や業務生産性の向上、売り上げの向上、顧客満足度の向上など、本来業務の成果(ビジネス用語でいうところのBusiness Outcomeというやつです)につながります。

 

これまで取材させていただいた企業さんでは、2,3ヶ月〜半年程度で業務上の成果を実感された企業が多いようでした。現場の社員がLINE WORKSを積極的に使うようになり、業務連絡の方法として定着すると、成果が出てくるという印象です。逆に言うと、この「成果」を見据えてプランを描くと、導入がとてもうまくいくということが言えます。

 

会社の成長スピードが上がった

 

コミュニケーションのスピードが上がり、業務のスピードが上がった。次の段階として、経営者の方から「会社の成長スピードが上がった」とお聞きすることがあります。特に、まさに今伸び盛りの成長企業の経営者やCIOの方から聞くことが多い言葉です。

成長中の企業にとって、コミュニケーションのロスから発生する機会損失やマーケットへのキャッチアップの遅れは、日々の売り上げの数字に直結する致命的な遅れになりえます。ロスをできるだけ減らし、日々の業務のスピードを上げることは、会社の成長スピードそのものを速くすることにつながっていると言えます。

 

そういった企業のCIO/情報システム部門の方々は、LINE WORKSを「成長をブーストさせるための基盤」として戦略的に活用されていることが多く、ITの活用に非常に積極的です。現場のスピード感や活性、会社の文化を損なわずに企業体としての成長を促進し、スケールさせるための基盤として、様々なITのツールを戦略的に活用しています。例えば近年、東京・神奈川を中心に住宅販売を手掛け、急成長中の「オープンハウス」様などはその典型と言えるでしょう。

 

急激に企業が成長する中で、お客様の情報や社内の情報を活性化させ、きちんと支えるために不可欠なプラットフォームを構築・管理することが、情報システム部には求められます。(中略)今後の成長を見据えると、業務効率化を重ね労働集約型の仕事を脱却する必要があります。その中で必要なITの導入を企画し、精査し、実現することも我々に求められる重要な役割です。(株式会社オープンハウス様)

 

ITをただの効率化のツールとしてとらえず、マーケットにコミットする、数字につなげるツールとして積極活用するという姿勢は、新しい情報システム部門のあり方として、参考になりますね。

 

近頃増えつつある「AIチャットボットの活用」も、先進企業から熱い視線を浴びている魔法のツール(?)です。こちらはまた別の機会にご紹介したいと思います。

  • ※ 本掲載記事の内容は投稿当時の情報となり、2022年4月1日に改定された新料金プランとは一部異なる内容を含む場合があります。